その他のQ&A

母が病気で、医師から「覚悟をするように」といわれました。お葬式のことはどうしたらいいのでしょうか。

考えたくはないかもしれませんが、万一に備えて、お葬式の準備をする必要があります。どのようなお葬式にするのか、費用はどの位を予算できるのかを考えてください。そして、葬儀社を選定します。葬儀社に付いては、信用できる知り合いなどに訊ねて、少なくとも数軒の葬儀社に「どのようなお葬式に したいか、予算はどれくらいか」を言って比較して決めてください。事前に考えを伝えて葬儀社を決めておくことが重要です。

葬儀業者を病院で紹介されました。そこにすべてお願いしたほうがいいのでしょうか?

後悔しないお葬式をするには、事前に葬儀社を決めて、出来れば内容と費用に付いての希望を葬儀社に伝えておくべきです。病院関係者から「葬儀業者をご紹介しましょうか」と言われれば、断りにくいと感じるのは当然ですが、病院は(少なくとも建前上は)まったくの好意で紹介をしてくださるだけですから、お断りになるのになんの問題もありません。故人がなくなってからその場で葬儀社を決めてしまうというのは一番避けなければならない事態です。病院での葬儀社の紹介に付いては色々なことが言われていますが、「葬儀があってもなくても24時間体制で社員を配置しているわけですから、その費用は馬鹿にならずにそれが葬儀費用に上乗せされるのでその分高くなる」という説は多くの葬儀業者が言う言葉で、たしかに説得力があります。

病院で臨終を迎えそうなのですが、自宅へは帰れません。どうしたらいいのでしょうか?

死亡後24時間は火葬ができませんから、どこかに安置する必要があります。状況によって、式場(あるいは火葬場)の保管施設(冷蔵庫)か、その他の保管施設に保管をしてもらうことになります。費用は24時間で3,000円(公営)~10,000円(民営)ほどで、手配は葬儀屋さんがしてくれます。

お葬式に際して遺族は何をすればいいのですか?

遺族がするべきことは、通常以下のとおりですが、葬儀社がそのことは打ち合わせの中で言うはずですから、ご遺族は葬儀への希望をしっかりと葬儀社に伝えることが大切です。

・施主の決定
・葬儀社と打ち合わせ。(日程、斎場、祭壇、遺影、会葬礼状、料理など。会葬者数の予想により会場と料理の数が決まります。)
・僧侶への連絡(壇寺がある場合)
・死亡届の記入
・親族や関係者への連絡

葬儀の中で遺族がするべきことや作法に付いては、本などを読むより、葬儀社に聞くほうが、間違いがありません。 

葬儀屋は具体的にどんな仕事をしてくれるのでしょうか?

葬儀に関するほとんど全てにかかわります。また、お葬式にかかわる遺族の相談にも乗ってくれます。葬儀社は、施主から連絡を受けると、施主と打ち合わせをして、通常以下のような事を行います。

1:ご遺体を、亡くなられた場所からいったん自宅などに安置し、前飾りを設置します。(斎場へ直行する場合もあります。)
2:死亡届の提出・火葬許可証の受け取り
3:斎場と焼き場の手配
4:祭壇、遺影、寝台車、棺おけ、骨壷、料理、会葬礼状、会葬返礼品(場合によっては僧侶)、通夜料理、精進落としなどの手配
5:通夜と葬儀の進行

お坊さんの手配はどうしたらいいのでしょうか?

菩提寺がある場合は、葬家からそこに依頼します。また、お心当たりがなければ、葬儀社に依頼すれば僧侶を紹介してくれます。いずれの場合にも、お布施に付いてははっきりさせておく必要があります。

喪主と施主はどう違うのか知りたいです。

喪主は、お葬式を執り行う者です。通常故人の連れ合いや子、親など血縁の近い者がなります。葬儀を出す者として、遺族を代表して弔問を受ける立場となります。

施主は、言葉どおりお布施を出す人つまり葬儀費用を負担する人という意味です。施主には喪主と同じ人がなることが多いのですが、必ずしもそうとは限りません。

神主さんにお願いしたいのですが探し方が分かりません。どうしたら探せますか?

神社との付き合いがない場合にはお住まいの近くの神社を探すのですが、各都道府県には神社庁がありますからそこへ問い合わせるのが間違いのない探し方です。(インターネットで○○県神社庁と入力すると出てきます。)そのほかは葬儀社に聞くのも方法です。

無宗教の葬儀にしたいのですが、どうすればいいでしょうか?

無宗教葬を望まれる方は増えていますが、難しい点もあります。それは、出棺時の喪主からの挨拶のほかに、僧侶の読経に代わる言葉が必要だということです。音楽の演奏中に献花をするにしても、故人をよく知る人の別れの言葉はなくてはならないものです。お願いできる方がいらっしゃるとか、ご自分でそれぐらいのことはやりたいという場合には、無宗教葬をなさるのに何の問題もありません。しかし、それに費やさなければならないエネルギーも馬鹿にはできません。無用な苦労をしたくないという理由で、僧侶に読経を頼む方もいらっしゃいます。

無戒名で葬儀を行いたいのですが、無理ですか?

結論だけを言うと、問題はありません。戒名は「あの世で新しい名前(戒名)で再出発」という程度の漠然とした感覚で受け取られています。そう考えれば特別深く考える必要もないのですが、日本人のそういうあいまいな宗教感覚を嫌い、無戒名葬にしたいと考える人がいます。多くの人が無戒名葬をしています。有名人では、菊池寛や永井荷風は無戒名でした。また、幸田露伴の「露伴」や「大仏次郎居士」、「宮本武蔵居士」は戒名といえるのでしょうか。僧侶の中には無戒名葬に反発をする人もいます。しかし、戒名をつけるかどうかは、故人や遺族が決めることです。無戒名葬をお願いしても僧侶が出来ないというのであれば(いまどきそんな僧侶もいないと思いますが)、折れて戒名をつけるか僧侶を替えるかしか道はありません。むしろ問題は、親族の方などの抵抗感です。気持ちよく故人をお送りするために、よく理解していただくことが必要です。

自分で戒名をつける人がいると聞きましたが、そんなことできるんですか?

可能です。家族葬の会もその実例を知っています。作家清水義範は「人は死して・・・」(『小説新潮』)という戒名を故人の身内がつけるという作品を書いています。清水義範の話は、家族が戒名を考え、お葬式の時に読経を頼んだ僧侶には「菩提寺で戒名をつけてもらったから」といい、菩提寺には「お葬式のときの僧侶に戒名をつけてもらったから」といって、戒名料を浮かすというものです。私の知っている例は、戒名料の節約目的ではなくて自分で納得のいく戒名をつけたいという理由でした。また、永井荷風や菊池寛は自分の意思で無戒名でしたし、宮本武蔵は「新免武蔵居士」、大仏次郎(ペンネーム)は「大仏次郎居士」、幸田露伴(ペンネーム)は「露伴」( 2 文字だけ)という俗名に近い戒名でした。実際さまざまな戒名のあり方があり、考えさせられます。

いずれの理由にしろ、遺族の方がそうしようと思えば出来ないことではありません。大きな本屋に行けば、お坊さんが参考にしているのではないかと思えるような、戒名のつけ方の参考書があります。

葬儀のときに心得ておいたほうがいいことはありますか?

葬儀というと、慣れないことですから、作法のことなどを気になさる方は多くいます。葬儀に関する書物には、必ず葬家の「心得」が書いてあり、葬家がするべき事や作法などをこと細かに書いてあります。そういうものを読むと、やたら難しそうで、いっそう心配がつのります。しかし、実際には難しいものではありません。ほんの一例ですが、「葬儀において遺族の座る順序」を事細かに書いてあるハウツー本がありますが、そんなことは座るときになってその場で葬儀社に聞けばよいことです。葬儀社は家族の関係などを聞いた上でどこに座ればよいかをすぐに教えてくれます。ほとんどの心得は、これと同じようにその場で対応が出来ます。また、色々と心配なさなかに、面倒な「心得」を読んで実行できるものではありません。作法について実際に必要なことは、「ご遺体に対しては故人に対する尊敬の念をもって接すること」や、「僧侶や会葬者に対して心から感謝をして接する」というごく普通の礼儀です。 葬儀の中でのことについては、葬儀社などとの打ち合わせの中で自然に解るものですし、実際には何時でも葬儀社に聞くことが出来ますから、何も不安はありません。

出棺の時、ひつぎの中に入れてよいものはどんなものですか?

焼却時に柩に入れてよいモノは、天然素材のモノをはじめとする普通に燃えるモノです。だめなモノの例として、石油化学製品、鉱物、釣竿(竹製はよい)などです。

会葬礼状と会葬返礼品は必要なのでしょうか?

会葬礼状は、仕事で焼香に見える方などは会社に提出するために必要ですから、焼香客が予想されるときには必ず用意します。通常100枚単位での印刷で、費用はおよそ1万円程度です(封筒入り、お清め塩つき)。特別の文面であればそれを葬儀社に渡しますが、普通は決まったものがあります。会葬返礼品は、焼香にきてくださったことへのお礼で、香典返しとは違います。会葬返礼品は、通夜と葬儀の受付で記帳された方全員に、会葬礼状と一緒に渡します。品物は吟味する必要があります。(使えないハンカチなどを受け取って困った経験がどなたにもおありでしょう)。1つ800円~1,000円程度のものを少し多めに用意します。通常用意した中から使った分だけを後日清算します。残りは業者に返品します。

お葬式のときの挨拶が思い浮かびません。うまくできるか心配なのですが・・・

お葬式では、出棺のときと精進落としのときの2回喪主側からの挨拶があります。精進落としの時はごく短いもので、献杯の音頭と一緒にご親戚のどなたかに「遺族をよろしく」という程度の挨拶をお願いします。出棺の時には喪主が行います。ごく近い近親者が代理をすることもよくあります。出棺時の挨拶は、会葬者が故人の顔を見た直後ですから、あまり感傷的になりすぎないよう配慮します。下記は一般的な挨拶例です。

「本日は皆様ご多用中にもかかわらず、故○○○○の葬儀にご会葬くださいまして厚く御礼申し上げます。故○○存命中は皆様より賜りましたご厚誼に深く感謝申し上げますとともに、今後とも私どもへの変わらぬご厚誼をお願い申し上げます。はなはだ簡単ではございますが、ご会葬の御礼といたします。」

簡単すぎるようですが、言うべき内容は盛り込まれています。これに付け加えて、故人の略歴や死亡時のことに付いて差し支えない程度に触れることが出来ればいいはずです。自分で挨拶を書くのが面倒だと思えば、葬儀屋に相談すれば、文例をたくさん持っていますから、それをちょっと加工してください。

通夜料理と精進落としはどうすればいいですか?

通夜料理は、大皿に盛られた料理でそれぞれが取り分けて食べます。予想される会葬者数の7割程度の量を用意します。昔と違い、今では夕食代わりにしっかりと食べてお帰りになる方が多くなっています。おすしなどお腹にたまるものを多めに用意します。通常1人前2,000円~3,000円程度です。(地域差があります)

精進落としは、1人に1つの弁当形式ですから数が少ないというわけには行きません。一般会葬者が帰られたあと親族などでいただくものですから、できるだけ正確に数を確認します。通常、2,000円~ 5,000円程度です。(地域差があります)

通夜料理も精進落としも、仕出屋に頼む場合には、支度から(飲み物、コップ、皿、机など)給仕、片づけまで全て任せることが出来ますから、遺族は何もする必要がありません。これは、斎場を借りる場合でもご自宅で行う場合も同じです。

千羽鶴をひつぎにいれたいのですが

通常「燃やしてはいけないモノ」とされている、非常に燃えにくいモノとして、プラスチックや化学繊維など石油製品、金属、ガラス(めがね、びん)など。これらは燃やしてはいけないだけでなく、燃え残ってしまったり、場合によっては溶けて遺骨に付着してしまうことすらあります。そのほかの、天然繊維の衣類や花、手紙、簡単な木製品などは棺に入れることができます。ご質問の千羽鶴も普通の紙で折ったものであれば、問題はありません。わかりにくけいケースもありますので、葬儀社にお尋ねください。

父の葬儀に私の会社の人が来てくれたのですが、粗飯料、お車代は渡したほうがよいのでしょうか。また、渡すのであれば金額はどれくらいが妥当なのでしょうか。

葬儀への会葬者にお車代などを渡す例はありません。ただし会葬に来てほしいけれど、あまりに遠方だというような場合には考える必要があるかもしれません。

お葬式の費用って実際いくらかかるんですか?

相談を受けていて、一番困る質問です。お葬式の内容も伝えずにいくらかかるのかと質問されても、答えようがありません。まず、質問者がどのようなことを考えているのか、聞かせていただかなければなりません。お葬式の費用は変動する要素が大きいのです。本サイトの「簡易お見積り」機能をご利用ください。選択されたプランおよび項目の基本金額に基づいた、最も低価格な御見積金額の概算を確認することができます。

簡易お見積り

お布施・お車代・お膳料について教えてください。

お布施とはこの場合、通夜と葬儀の読経と戒名に対して僧侶に支払う謝礼のことです。近年、この問題に関するトラブルが多く、お葬式のことを僧侶にお願いするときに必ずはっきりとさせておく必要 があります。仮に支払い能力以上のお布施を要求されても(事実として、お葬式が終わってから「幾らお包みすれば?」とお伺いしたところ、100万円以上請求されたという例がありました)、後になってからで言われるままにお支払いするしかないからです。事前に事情を話せば、ほとんどの僧侶は了解してくださます。

お布施(お経+戒名)の額は、戒名によって、また宗派やお寺によっても違いがありますが、東京近辺のお布施の額はおよそ50万円程度と言われています。菩提寺とこの額を目安にして話し合いでお決めください。お車代とお膳料聖職者にはお布施のほかに、お車代とお膳料を1日につき1万円ずつ程度おわたしします。

四十九日・新盆・一周期のお布施はどれぐらいなのですか?

四十九日のお布施は、大胆に言えば5~10万円です。さらに大胆にいえば5万円です。もちろんお葬式のときと同じで、宗派による違いや地域による違いがありますが、都市部では5万円をお渡しするのが常識になってきているようです。お車代とお膳料については、聖職者にはお布施のほかに、お車代とお膳料を1万円程度おわたしすることもあります。

互助会はよくないってうわさを耳にしますが、それって本当ですか?

互助会は、会員から預かったお金の半分は経営に使ってしまっています( 割賦販売法に基づき前受金の1/2を供託等により保全する義務が負わされています。逆に言えば半分は互助会の経営に使ってもよいということです)から、互助会の経営状態によっては預かった全額をお葬式に際して返還できないケースもあります。そこで、「200万円のお葬式を300万円だといって、そこから預かった分の50万円を引きます」などという互助会もあるというのが、互助会に対する非難です。もちろん全ての互助会がそうだというわけではありませんが、たしかにそういうケースもあるようです。

あなたが入っている互助会が、正当な葬儀価格からあなたが互助会と約束した分を引いた価格でお葬式をしてくれるかどうかは、個別に確かめて見なくてはなりません。この場合、それぞれの項目の価格を確かめて、他の業者の見積りも取って、それぞれを比較する必要があります。面倒なようですが、それほどでもありません。ぜひそうなさることをお勧めします。

葬儀費用を全部で50万円で済ませたいのですが、できますか?

当然出来ます。お金に制約があればあれもこれもというわけには行きませんが、その範囲内でお葬式ができるように考えればいいのです。お葬式に架かる最低の費用は、 [ 遺体搬送費・棺・火葬料・骨壷 ] で、これだけはどうしても必要です。通夜料理などは費用がかさむため、出すことはできないかも知れませんが、お葬式は送る人たちの心の問題です。気にする必要はありません。 しかし、その場合にも、変動要素の大きなもの(たとえば遺体搬送距離、斎場や会葬者数など)がありますから、葬儀内容をきっちりと詰めていかなければなりません。

葬儀の費用は誰が負担したらいいのでしょうか?

葬儀費用は、簡単に言えば、次の順序でまかなわれます。

1:香典
2:相続財産
3:相続人が相続分に応じて負担

ただし、特別に費用のかかる葬儀を行ったとき、それを主張した人がその分については負担することになります。

故人の貯金を下ろしたいのですが、できますか?

故人の預金は、銀行が死亡を知ったとき直ちに口座は凍結され、入金・引き出し・送金・自動引き落としなどがすべてできなくなります。普通は家族からの届けによって銀行は死亡を知りますが、有名人の場合にはテレビや新聞で死亡が確認されることもあります。これは、遺産保護のために行われるもので、凍結は遺産分割が確定するまで続きます。例外的に150万円を限度に引き出すことができますが、銀行などに確認して書類を用意する必要があります。

銀行預金の場合
1:故人の除籍謄本あるいは戸籍謄本(法定相続人がわかるもの)
2:法定相続人全員の戸籍謄本
3:法定相続人全員の印鑑証明
4:故人の実印
5:故人の預金通帳・届出印・キャッシュカード
6:手続き人の身分証明書

郵便貯金の場合
1:故人の除籍謄本あるいは戸籍謄本(法定相続人がわかるもの)
2:法定相続人全員の同意書(郵便局備え付け用紙)
3:故人の預金通帳
4:届出印
5:キャッシュカード

母が亡くなりそうなのですが葬儀やそのほかにかかるお金がまったく用意できません。どうしたらいいのでしょうか?

病院のケースワーカー、もしくは市町村の福祉事務所に相談されることをおすすめします。

初七日法要はいつ行ったら良いか分かりません。詳しく教えてください。

次の3通りあります。

1:死後7日目に行う
初七日法要は言葉通りに死後7日目に行われていましたし、今でもそのように行う事もありますが、現在では再び親族が集まるのが難しいという理由などから、式当日に行うことが多くなりました。

2:式当日、火葬後に初七日法要を行う
火葬中に式場をしつらえ直して、火葬から戻ってきたら初七日法要を行い、その後精進落とし料理を会食します。今では、これが普通になっています。ただし、僧侶の時間的な都合によっては次の「付け七日」にしなければならないこともありますので、お葬式のことを依頼する際に、僧侶の都合を必ずおたずねください。

3:葬儀に引き続きそのまま初七日法要を行う。(「付け七日」)
葬儀に引き続いてその場で初七日法要を行うというやり方です。この場合、精進落とし料理の会食は、火葬中(1時間あまり)あるいは火葬後に行うことになります。この「付け七日」も最近多くなっています。

主人の実家のお墓に入るのは抵抗があります。どうしても入らなくてはいけないのでしょうか?

そんなことはありません。ご実家の墓に入ることも出来ますし、ご自分で墓を作ってそこへ入ることもできます。また、散骨という道もあります。ただし、故人の遺骨をどの墓に埋葬するかは、喪主が決めます。あなたのご主人が生きておられれば、あなたのご主人が喪主としてお決めになりますから、ご主人のお墓に埋葬される可能性もあります。よく話し合っておく必要があります。また、遺言という手もありますが、これに付いては、埋葬場所は遺言で定めうる事項ではなく、遺言どおりというわけにはいかないようです。

直葬(火葬式)を行うようなのですが、直葬(火葬式)自体どういうものなのかもなにも分かりません。香典や弔電はどうしたらいいのでしょうか?

直葬(火葬式)は家族と親族だけで行うものですから、他人がかかわるのは避けるべきです。ただし、親族同然の親しさのある故人の友人などの場合は、直葬(火葬式)であっても香典や弔問・弔電はありだと思います。それ以外のたとえば近所づきあいがあるとか仕事上での付き合いのある人は遠慮するべきです。親しい友人の身内が亡くなった場合などや近所で親しくしていたというような場合には、全てが終わってから、お悔やみをいい、「香典を渡したいのだが」と直接訊ねるのが無難です。

キリスト教式葬儀に行かなくてはならないのですが、香典はどうしたら良いのか分かりません。

金額や渡し方など仏式と同じようにすれば問題はありません。ただし、「お花料」あるいは「御ミサ料」と表書きした不祝儀袋に入れます。なければ「御霊前」の表書きでも大丈夫です。「お花料」と表書きした不祝儀袋は、大きな文具店に行けば置いてあります。

神式葬儀へ行くときの香典をどうしたら良いか教えてください。

仏式と同じようにすればいいのですが、表書きは「御玉串料」あるいは「御榊料」、「御神饌料」とします。「御霊前」も使えます。「御玉串料」と表書きされた不祝儀袋は、文具店においてあります。

四名で連記の香典というのはいけないことなのでしょうか?

ご質問の趣旨は、「四」という数字が不吉だという迷信を気にしてのことでしょう。あるいはご自分は、なんとも思わなくても、香典を受け取る方が気にされるかもしれないと思われてのことかもしれません。

「4」が不吉だという迷信の根拠は、「四」の音によります。「四」は『音読み』(中国読み)で「し」、『訓読み』(日本読み)で「よ(ん)」ですが、この『音読み』の「し」が「死」を連想させるというので不吉だということになったようです。もし、「し」という音が本当に不吉であったら、日本人は会話が出来ません。「し」という音は日本語にあふれているからです。そんなことを最初に不吉だといった人とそれを信じた人の幼稚さには驚いてしまいます。百歩譲って、「し」という音が不吉だとしても、日本人は「四名連記」や「四階」の四を「し」ではなく「よ(ん)」と発音するのですから、「死」と結びつける必要はありません。ご安心ください。それでも、相手の気持ちに配慮して「四名連記」を避けるべきなのではと思うのであれば、お一人ずつの香典にしたほうがいいと思います。

忌中に他のお宅の葬儀に参列してはいけないと聞きましたが、本当ですか?

忌中つまり四十九日の間は、結婚式など慶事に出席するべきではないとされています。それ以外はいけないということはありません。したがって、葬儀への参列は問題ありません。また、最近ではそんなことを気にせずに結婚式に出席なさる方もいます。

別々に住んでいる父が亡くなりました。香典はどうすればいいのでしょうか?

葬儀費用を誰が出すかによります。葬儀費用を故人の連れ合いや子供の誰かが施主となって出す場合には、それ以外の家族は通常香典を出します。金額はさまざまですが、葬儀費用の一部として5万円~10万円が一般的です。

喪服は和服にするべき?洋服にするべき?

喪服に定めはありません。喪主だから和服にしなければならないとか遺族だから和服にしなければならないという決まり事はありません。お葬式は故人と最後のお別れをする時間ですから、窮屈でそれどころではなかったなどというようなことがないようにするべきです。

四十九日に呼ばれました。何を持ってうかがったらよいのでしょうか?

四十九日の法要も、一周忌の法要も香典を持っていきます。額はさまざまですが、お葬式で出した香典の半額程度と考えればいいでしょう。

よくしていただいた方のお葬式があったのですが、知りませんでした。後日香典を持って行きたいのですがどうしたら良いのでしょうか?

できるだけ早く、相手の都合を聞いておまいりに行けばいいでしょう。香典の表書きには、四十九日までであれば「ご霊前」、それを過ぎていれば「ご仏前」ということになります。

友人が亡くなったのに知りませんでした。葬儀はもう済んでしまったようなのですが、個人的におうかがいするにはどうしたらいいでしょうか?

ご遺族から連絡が無かったのは、煩わせてはいけないとお考えになったからかもしれません。「お線香を上げたい」からと連絡をして、相手の都合を聞いたうえで出向けばいいでしょう。香典は四十九日までは「ご霊前」とかかれたものを持参します。

懇意にしている知人のご実家のお父様がご危篤で回復の見込みはないのだそうです。生前の意志により、ご遺体は献体し葬儀も行わないとのことです。もしもの場合に私たちは、親しい友人として、何もしなくてもよいのでしょうか?

ご臨終後、その知人にお会いになったときに、「お線香を上げたい」「香典を出したいのだけど」という意味のことを直接話して、相手の意向を確かめるのがいいと思います。相手の返答どおりにするのが良いのではないでしょうか。

現在妊娠しています。何か妊娠しているときはお葬式に出るべきではないと聞きますが、実際はどうなのでしょうか?

全て迷信です。妊婦はお葬式に出るべきではないとか、妊婦がお葬式に出るときには刃物を持つとか鏡を首から下げるとかというこっけいなものまであり、そういう風潮なのかまじめに質問してくる若い女性もいらっしゃいます。それらに何の根拠もないことは言うまでもありません。妊娠中は体を大切にして必要なところへは出かけてださい。

近所のおばあさんがなくなりました。あいさつ程度のお付き合いしかありませんでした。その程度のお付き合いでも香典を持っていくべきでしょうか?

香典を持っていくかどうかは、亡くなられた方やご遺族との付き合い方に応じて、自分で決めるものです。大して深い付き合いでもないのに香典をお渡ししては迷惑になることもあります。

いつも香典の表書きを迷ってしまうので詳しく教えてください。

下の表のようになります。

形式表書き水引
仏式御霊前(49日まで)・御仏前(49日以降)・御香典黒白か銀白の結び切り
神式・香典玉串料・御霊前・御榊料・御神前黒白か銀白の結び切り
キリスト教御花料・御霊前・御ミサ料(カトリック)黒白か銀白の結び切り

先日主人の祖父が亡くなりました。香典は断るということのようですが、私の実家からということで香典を出すべきなのでしょうか?出すとすれば(お葬式は終わってしまってますが)のしにはなんと書けばよいのでしょうか?

香典は一応用意して渡されるのがいいと思います。断られれば引き下がればいいと思います。表書きは四十九日前なら「御霊前」、それ以降なら「御仏前」が一般的です。

親戚がお墓を作りました。お祝いをもって行けばいいのでしょうか?

お墓や仏壇を作ったときは、お祝いをします。祝儀袋は、のしなしで赤白の結びきりを使うのが一般的です。

会社の同僚のお子さんが亡くなり、親族だけでお葬式を行われました。最初の出社の時にお線香代としてお香典を渡してもよいのでしょうか?

別に問題はありませんが、相手が辞退したら余りしつこくしないほうがいいでしょう。