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「お葬式」には、さまざまな様式で異なる特徴があります。家族葬の会では、これらのお葬式を便宜上下記のように分類しております。
これらの中から、たとえば「家族葬を、仏式で、公営斎場で」とか「家族葬を、無宗教で、自宅で」というような選択をしていただくことで、ご希望に沿った葬儀をご提供しています。

葬儀の種類

宗教

  • 仏式

 (1)現在、国内で、もっとも一般的に行われている葬儀で、参列者、会葬者も葬儀がどのように行われるかをよくご存知ですから、特別な配慮の必要はありません。また斎場の設営、支度などにも問題はありません。
 (2)僧侶の手配とお布施の問題があります。手配に関しては、壇寺があれば喪家から連絡をします。ない場合には、ご相談をいただければご紹介いたします。お布施の額についても、壇寺の場合には、喪家と壇寺の間で話し合ってお決めください。
 (3)仏式葬儀をなさる方のうちには、いろいろな理由で、戒名は要らないとお考えの方がいらっしゃいます。葬儀を行ううえで何も問題はありませんが、参列なさるご親族などには、喪主から説明をしておくほうが無難です。お布施に付いては、僧侶と相談することが出来ます。

  • 神式

 (1)神式葬儀は、斎主(神官)の執り行う儀式によって魂を清め、霊璽へ御霊を移し、神として祭るためのものです。
 (2)神式葬儀は地域的な偏りもあって、仏式の比べると一般的とはいえません。そのため、神式葬儀の経験のある会葬者は少なく、葬儀がどのように行われるかは、式の直前に会葬者にご説明をすることになります。また、祭壇にも神式の特有の飾り付けをご用意します。
 (3)斎主(神官)へは仏式の場合のお布施にあたる「御祭祀料」をお渡しします。金額はお布施と同じようなものとお考えください。斎主(神官)の手配は、お付き合いのある神社があれば、喪家からご連絡をします。ない場合にはご相談をいただければ、お探しいたします。

  • キリスト教式

 (1)キリスト教式といっても宗派によって異なりますので、聖職者とご遺族、葬儀社による打ち合わせが必要です。
 (2)式場は教会を使用することが多いようです。式は聖職者が司ります。
 (3)教会へは献金を聖職者へはお礼をお渡しすることになります。名目と金額に付いては、教会のお世話役にお伺いするなどします。

  • 無宗教式

 (1)宗教的葬儀では、『魂をあの世へ送るための宗教儀式』と『故人との最後のお別れをするための告別式』が一体となっています。無宗教葬は、告別式だけを行うことになります。
 (2)無宗教葬には難しさがあります。ふるさとから参列なさる親族にとっては、見たこともないお葬式になるわけですから、前もって十分に話をし、納得していただく必要があります。また、無宗教葬は宗教的儀式が無いわけですから、なんとなく頼りなく感じることも事実です。そこで、できるだけ多くの人にご挨拶をいただいたり、音楽の演奏をしたりと内容を盛りだくさんにしようと努力がされます。
 (3)しかし、格別のことをしなければ故人とのお別れを充実させることができないかといえば、そんなことはありません。お別れは、故人と遺族の一人ひとりの間のことです。一人ひとりがしっかりとお別れをすることができれば、お葬式のもっとも大切な内容が満たされることになります。そして、そのためにご挨拶や歌が必要かといえば必ずしもそんなことはありません。短時間のあっさりした(と思える)お葬式で、十分な場合もあります。

 附)無宗教の告別式を日本で最初に行ったのは、『日本のルソー』といわれた明治の自由民権運動の推進者中江兆民でした。1901年食道がんのため亡くなりましたが、生前「葬儀は不要。直ちに荼毘に付す(火葬する)こと」と遺言していました。困った遺族は自由民権運動の同士であった板垣退助らに相談しました。板垣たちは、『告別式』という言葉を新たに作り、宗教色を排した式を青山墓地会葬場でおこないました。会葬者は1000人を越えたといわれています。当時の新聞は兆民の告別式を『一代を驚倒せしむるの奇葬式』と伝えました。

生前予約

 自分の人生を最後まで自分の意思で貫くという意味では、お葬式の生前予約は、最も理想的なお葬式だといえます。

 人の死は、死という意味ではだれにでも同じです。しかし、死に方によって人の死は大きく異なります。死を覚悟し実感しながら死ぬこともあれば、自分が死ぬことも分からないまま死んでいくこともあります。

 その意味では、生前予約は最も恵まれた死の迎え方だといえます。また、生前予約ではなくとも、遺言することは出来ます。徳川家康ほどこまごまとではなくても、お葬式はどんな様式でするか、どこでするか、だれに出席してもらうかなど自分の最後をゆっくりと考えることは、死の心構えの一つです。

 家族葬の会では、どのようなお葬式にするか、ご相談のお相手をさせていただきます。