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トピックス(8)看取って実感 命の重み
 (朝日新聞 2008年9月9日)

 
    「死ぬときは住み慣れた自宅で―。そう考える人は少なくない。しかし、現在、死者の8割は病院死。一方その過半数はそれを望んでいない。家族を看取ることの意味とは何なのだろう。」記事は北里大学の新村教授に話しを聞いています。
 記事によれば、今から30年前の昭和55年には、9割が在宅死だったそうです。戦前までは高等女学校の授業では看取りの教育が行われていたそうです。看取りの具体的な方法や死亡の判定方法を教え、医者を呼ぶことができない普通の家庭では実行されていたようです。
 新村教授は、「重要なのは、家族を看取り、自分たちで死後の処理まで行うことで、死という物を受け入れることだったのではないでしょうか。死ぬと、人は冷たくなり、固くなる。それが命を失うということ。若い人にはこの命の尊厳がわかっていない。死を知らない者に生のいとおしさはわからない。遠ざかってしまった死を、看取りをして生活の場に取り戻すことは必要。またそのための支援など環境整備も必要」といいます。
 たしかに、家庭で介護をし、看取るのはたやすいものではありません。共稼ぎ夫婦がどうやって介護ができるのか、老老介護をとことんやり遂げろというのか、問題は多すぎて、実際の解決方法は見つからないとは思います。私の母も、働きながら子供を育て、家で祖母の介護をし、見取りました。もちろん私たち子供も手伝いをしましたが、いまその母は施設に入っています。(根性なしの親不孝者といわれても仕方はありませんが、昭和生まれに明治生まれのまねはできません。)
 「お年寄りの多くは介護や看取りの大変さをわかっていて、『施設でいいよ』ということが多い。」しかし、本当はそれで『いい』はずがありません。この問題は、社会のあり方が大きく変わらなければ解決ができないと思いますが、もし幸にも、家庭内で看取ることができれば、残された人にとっては、これからの長い人生を生きていくうえで、生を見つめ家族の絆を確かめるためのおおきな糧となることでしょう。 
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