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葬儀の経験から:残されたお茶碗

残されたお茶碗〜(1)知らない土地でのお葬式〜

名水柿田川の流れる静岡県S町が、故人と遺族のお住まいの土地でした。東京の業者と承知の上でのご依頼でした。連絡を受けて、現地に到着したのが午後1時半でした。

マンションの4階のご自宅に上がらせていただくと、ご親戚の方も含めて7〜8人の方がいらっしゃいました。ご遺体はすでに、病院の指定業者の手で、ご自宅にお帰りになっていました。その業者を搬送だけでお断りになって、是非にと当会にご依頼くださったそうです。

60代前半のご主人が亡くなられて、喪主になる奥さんと娘さんが残されました。もう一人嫁がれた娘さんがいらっしゃいますので、遺族は全員女性ということになります。その場にいらっしゃったご親戚の方は、故人のご兄弟で、お葬式の段取りなどご遺族の相談相手になっていらっしゃいました。

枕飾りをしつらえて、お葬式の段取りの話が始まりました。当初はご自宅でというお考えでしたが、広さの問題で式場を借りることになりました。お葬式自身は、ごく普通の内容のお葬式でしたが、知らない場所でのことですから、式場のしきたり、料理の手配など分からないことだらけでした。

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残されたお茶碗〜(2)渋滞〜

写真を引き伸ばしに出す都合で、その日のうちに東京へ帰りつかなければなりません。一通りの段取りを終えて、預かった死亡届を役場に届けたのが5時ぎりぎりでした。火葬許可証を受け取って、ご自宅に引き返し、ご挨拶をした後東京へ向かいました。高速道路はよかったのですが用賀インターからは予想通りの混雑です。それでも奮発して買ったばかりの新型ナビは、快調に新宿までの裏道を指示してきます。新宿へついたのは午後9時過ぎでした。

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残されたお茶碗〜(3)「お茶碗は割らなくてはいけないのですか?」〜

翌日、通夜は浄土真宗の読経なか、しめやかに焼香が行われました。儀式が終わり、後はお清め(料理)が終わると遺族は式場に付属した部屋へ泊り込み、われわれは帰ることになります。

そのとき喪主と娘さんが私のところへこられました。やせた小柄な喪主が、深刻な表情で「河嶋さん、お茶碗は割らなくてはいけないんですか?」とお尋ねになりました。

私の少ない葬儀屋としての経験では、お茶碗を割ったことは数度しかありませんでした。私の祖父の葬式で父が出棺の挨拶に続いて溝に茶碗を投げて割ったのを覚えていて、この仕事を始めて間もない頃に、経験の深い葬儀屋さんに今でもそうする事があるかどうかを聞いたことがあります。「最近はあまりないが、茶碗を割るときは、欠片が飛び散らないように、紙袋に入れてやりなさい」と答えてくれました。

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残されたお茶碗〜(4)葬式の迷信〜

出棺時に故人が使っていた茶碗を割るというのは、故人の魂がこの世に未練を残さずにあの世へ行くようにという意味があります。同じような意味で、玄関から帰ってこないように棺は縁側から出すというのもあります。

もちろん迷信ですが、たくさんあるお葬式にまつわる作法には、その意味を聞けば簡単には片づけられないものもありますし、どう考えても意味があるとは思えないものもあります。

たとえば、年配者なら誰でも知っている、ご遺体は北枕に寝かせるというのがあります(北枕については、別の項をお読みください)。私も常に磁石を持っていて、ご遺体の安置の時には方角の確認をしますが、部屋の形態によって、北枕に安置する事が出来ない場合もあります。その場合は「西枕でいい」となります。それもだめな場合は、「大して意味もないことですから、どちらでもいい」と言うところへ落ち着きます。

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残されたお茶碗〜(5)迷信に意味はあるか〜

しかし、お茶碗を割ることや出棺の作法は、ちょっと意味が違います。
死や病気の医学的解明がなかった時代には、つまり古代人にとっては、死は「穢(けが)れ」でした。死に至る病は、自分の命を脅かすかもしれない恐ろしいものでした。しばしば疫病がたいへんな勢いで流行し、多くの命を失いました。

したがって、お茶碗を割ることや出棺の作法は、「死=穢(けが)れ」を遠ざけるという意味がありました。棺おけのふたに釘を打つときに石を使うのも、貴重で棄てられない金槌を使うわけには行かなかという説があります。つまり、今ではたんに迷信として片づけられるものであっても、その習慣が出来たときには、切実な意味を持ったものもあったはずです。

現代ではもちろん、お茶碗を割ることで、「穢(けが)れ」を遠ざける事が出来ると信じる人はいません。しかし、現代人とて一皮向けば、大して変わりはないかもしれません。ハンセン氏病が伝染性の病気でも不治の病でもない事が確認されても、日本では悲惨なことに長い間患者を法律によって隔離してきました。

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残されたお茶碗〜(6)「思い出を壊したくないのです。」〜

「お茶碗は割らなくてはいけないのですか?」という喪主の突然の問いに、「はい?」とピントの外れた問いを発して、何と答えようかと考える葬儀者。喪主は不安そうな表情で「主人の思い出になるものを壊したくないのです。いけませんでしょうか」とおっしゃいます。

こういうときの私の対応は、「法に触れず、他の人に迷惑をかけないかぎり喪主のご意向を尊重する」というのが基本です。「もちろんお考えどおりなさって大丈夫です」と答えた私の前に、失った夫の思い出を持ち続けて生きて行かなければならない喪主に、安心した表情がうかびました。そして、その表情を見て、葬儀者は喪主以上に安心しました。

翌日お葬式が終わり、精進落としに付き合った僧侶から、「喪主と娘さんが河嶋さんのことをたいへんほめていらっしゃいましたよ。聞かされた私もうれしいものでした」と言っていただきました。「さて、どうしてだろう。」お茶碗のことぐらいしか思い当たりません。そうだとしたら、主人の死で感傷的になっていたにしても、お茶碗を割らなくてはいけないのだろうかと悩んでしまった喪主にとっては、「割る必要はありません」という私の言葉は大げさに言えば救いの声だったのでしょうか。人は何を気に病んで何によろこぶのか他人にはなかなか分からないものです。

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